2023年12月30日土曜日

椅子の修理

  今年最後の仕事は、脚のホゾが緩んでグラグラしているという椅子2脚の修理です。




 

素敵なデザインの椅子ですね。

 

とりあえず1台ばらしました。

 ぐらついているとはいえ、ホゾが素直に抜けてくれるか心配でしたが、接着力も落ちていたようで、どうにか支障なく抜けてくれました。座板と足は強度を考慮して2枚ホゾで組んでありました。

再組み立ての前に、緩んだホゾ組みを強化するため、0.2ミリ程度の薄板をホゾに貼り付けます。
薄板はチェリーの板を鉋で削って作りました。



削った薄板は全てのホゾに接着しておきます。

接着剤タイトボンドを使いながら組み立て直します。

後ろ足を組み込み、笠木を被せます。


前足を組み付けます。


2台目も同様に行いましたが、後ろ足の接着が強く、なかなか抜くことができず、一部カケを生じてしまいました。欠けた部品を接着して補修しましたが、強度に関わる部分でなく幸いでした。

2脚が復活しました。


 スタイル重視のポリシーでの設計だと思いますが、背板に寄りかかる椅子としては前後方向に繰り返しストレスがかかるので、ホゾ1つでの座板と足の結合は苦しそうです。胴付きを大きくするとか隅木をつけるとかしたくなります。前後の足間に貫をつければ良いのでしょうが、スマートに欠けますかね。


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